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骨格美人はぶち楽ちん〈頸部と体幹編〉 ~序章[2]激痛の果てに④~

④ ウソでしょ!? 手に震えが…

 私の首と腕は傷害後であっても見た目はごく普通でした。しかし、腕の中では神経の暴れん坊(ニューロン)が暴れまわっていました。何もなかったかのようにそれらはドンと構えていましたから、こんなことになっているとは誰も気付きませんでした。それなのに近頃は筋力の低下による手の震えという形で神経の損傷を大きくアピールして来るようになりました。それはそれで不快です。

 なぜこのような変化が起きたかと言うと、麻痺(運動・知覚)により筋肉に栄養が行き届かなくなり、筋肉が痩せてしまい、機能が落ちてしまったのです。例えば神経が電気コードだとすれば、表面のビニールはどうもなっていないのに、中の導線の束が部分的に断裂を起こして繋がっていないようなものなのです。この導線部分に当たる神経線維が切れたとしても、神経細胞が生きていれば1日1~3㎜の勢いで末梢に伸び、繋がることもあるようです。

しかし、私の場合は何年経っても完全には繋がらず、断裂したまま神経たちが存在しているようなのです。まさに中途半端な状態で神経は捻られ引っ張られ、表面上では知らぬ顔をしているのです。つまり、本当の苦痛は自分だけにしか分からないということです。

 眠ろうとしてもこの手の震え(振戦)が邪魔をして寝つきが悪い時があります。脳神経外科で診て頂いたところ、震えは腕(上腕)の麻痺の筋力低下によるものだということが確定しました。頭部のMRI画像でも異常は見られませんでしたし、首の骨(頸骨)にも異常は見られませんでした。

 手の震えに対しては薬による治療を行いました。ところが服用すると半日近く眠ってしまうことが度々で、起きてからも一日中頭がボーッとしていました。副作用が強すぎるため薬を変えて下さったのですが眠気が強く襲って来るのに変わりはなく、仕事にも支障を来たすので今では薬は服用していません。薬の成分をみれば、どうやら副作用が強く出る人もいるようです。

 これ以上筋力の低下が起きないように、気休めにではありますが神経の栄養剤でもあるビタミンB12とリハビリを兼ねての腕の筋力UPを継続しています。効果の程は現段階ではあまり分からないですが、現状を保持できるのであれば、やらないよりはやった方が良いかもと言った感じです。

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